宗形テクニックの本質


先日、同僚からいろいろな話を聞きました。その同僚はOTで、神経系の治療に非常に長けており、各地で講師に呼ばれることもあります(宗形テクニックももちろん受講された経験があります)。

その同僚より許可を頂きましたので、ここでその話の概要を掲載させて頂きます。

 

「関節というのは、動ける方向に動けば問題はない。

今の状態に見合った動きをする必要がある。変形がある場合は原因、環境、遺伝的要因を統合して考えなければならない。

関節に異常があれば、筋に問題が出てくる。

そのため、むやみに揉んだりしても逆に筋線維の断裂などの可能性が出てしまうため、方法などは考えなければならない。

我々治療家はマッサージが善とする認識が強すぎるのではないか。

一度筋が緩んでも、根本の治療をしていないのでまた硬くなってしまう。

 

筋短縮だと思っても、実は筋緊張が問題だったという事も多い。

緊張が高まったおかげで他の部位も同調して緊張させてしまっている場合もある。

そこはシナジーの影響も考えられる。

 

宗形テクニックは、起き上がりなど動作の方法を限定させている。

これはいろいろな要因を踏まえたうえでやり方を限定させ、動作を継続させている。

 

合わせて筋をしっかり使わせる事、使い過ぎた筋は緩める必要がある。

宗形テクニックは、リラックス、筋トレ、動作まで全て網羅した全身に対してのテクニックである。」

 

この話を聞き、私は長く宗形テクニックに携わってきましたが、改めてこのテクニックの有効性に気づかせて頂くことができました。

特に、神経系を得意とする治療家からこのような話を聞けたのは非常に興味深いと思いです。

 

宗形テクニックはどうしても「関節」や「筋」に着目していることが多いため、整形外科疾患に対する印象が強いですが、

どんな疾患でも関節や筋に異常があれば動作を遂行することはできません。

どんな疾患をもった患者さんでも「構造」は同じであることをもう一度考えるべきだと思います。